ヤングケアラー経験者|家族の立場から
ASK認定依存症予防教育アドバイザー
介護福祉士
山下弥生は、母子家庭で育ちアルコール依存症の母を支えた家族当事者であり、 幼い頃から家族を支える役割を担ってきたヤングケアラー経験者です。
現在は一般社団法人HELKEMAで、自身の経験を生かしながら、 依存症を抱えるご本人やご家族、子ども・若者に寄り添う活動に携わっています。
幼い頃から、酔った母を介抱したり、救急車を呼んだり、 入院に必要な荷物を病院へ運んだりすることがありました。
母の薬を管理し、様子を見ながら、 「母に何かあったら、私が何とかしなければ」 という気持ちを抱えていました。
子どもでありながら、 いつの間にか家族を支える役割を担っていました。
それでも、母を大切に思う気持ちがなくなったわけではありません。 苦しいことがあっても、大好きな母でした。
当時は、自分がしていることを「ヤングケアラー」と呼ぶことも、 自分自身にも支えが必要だと考えることもありませんでした。
家族だから支える。自分が何とかする。 それが当たり前になっていました。
大人になった今だからこそ、 家族を支えている子どもや若者にも、 その人自身の気持ちを話せる場所が必要だったと感じています。
家族を大切にすることと、
自分を大切にすることは、
どちらか一つを選ぶことではありません。
家族のことが大好きでも、 つらいと感じることがあります。
心配する気持ちと、 「もう疲れた」という気持ちが、 一緒にあってもいいと思います。
誰かに話すことは、 家族を裏切ることではありません。
一人で全部を背負わなくてもいい。 そんなことを、自分自身の経験から伝えていきたいと思っています。
現在は一般社団法人HELKEMAで、 「家族の立場」「子どもの視点」を大切にしながら活動しています。
依存症の問題では、ご本人への支援だけでなく、 そのそばにいる家族も大きな不安や葛藤を抱えることがあります。 そして、その家族の中には子どもたちもいます。
自分自身の経験があるからこそ、 本人だけ、家族だけと分けて考えるのではなく、 それぞれの気持ちに目を向けることを大切にしています。
「こんなことを相談していいのかな」 「家族のことを話してもいいのかな」 と思っている段階でも構いません。 まずは、今感じていることから話してみませんか。